仕事を辞めたいけどお金がない…退職前に知っておきたいお金の知識と対処法

仕事を辞めたいけどお金がない…退職前に知っておきたいお金の知識と対処法

「辞めたい」と思いながらも、お金のことが頭をよぎって動けない。貯金がほとんどない状態で退職なんてできるのか、不安でいっぱいですよね。

でも実は、退職後の生活を支える公的制度はいくつもあります。知らないだけで使えるお金を取りこぼしている方が本当に多いんです。

この記事では、お金がなくても退職するための具体的な方法を、退職前の準備から退職後に使える制度まで順番に解説していきます。「お金がないから辞められない」という思い込みが、少しでも軽くなれば幸いです。

目次

お金がなくて辞められないのは「思い込み」かもしれない

お金がないから辞められない。その気持ちは痛いほどわかります。ただ、冷静に整理してみると、意外と道は開けていたりするもの。

退職後の収入がゼロになるわけではありません。失業保険(雇用保険の基本手当)は、条件を満たせば退職後に受給できます。健康保険の傷病手当金も、心身の不調が理由で働けない場合に利用可能。こうした制度を知っているかどうかで、退職後の不安はまったく違ってきます。

総務省の家計調査(2023年)によると、単身世帯の月間消費支出は約16万7,000円。一方、失業保険の給付額は退職前の賃金の約50〜80%です。たとえば月収25万円の方なら、月額約15万円前後を受け取れる計算になります。

もちろん制度だけで十分とは限りません。でも「退職=収入ゼロ」ではないという事実を知るだけで、選択肢の見え方は変わるのではないでしょうか。

退職前にやっておくべきお金の準備

生活費の最低ラインを把握する

まず確認したいのが、毎月の固定費です。家賃、光熱費、通信費、食費、保険料。これらを書き出すだけで「最低いくらあれば生活できるか」が見えてきます。

意外と見落としがちなのが、サブスクや不要な保険料などの「なんとなく払い続けている出費」。退職を機に見直すと、月1〜2万円ほど節約できるケースも珍しくありません。

有給休暇の残日数を確認する

有給休暇が残っている場合、退職前にまとめて消化できます。たとえば20日分の有給が残っていれば、約1か月分の給与を受け取りながら実質的に休めるわけです。

「有給を使わせてもらえない」と思い込んでいる方もいますが、有給取得は法律で認められた労働者の権利。会社が一方的に拒否することは原則としてできません。退職前の有給消化を確実にしたいなら、労働組合タイプの退職代行を利用するのもひとつの方法です。

退職のタイミングを意識する

退職日をいつに設定するかで、受け取れるお金が変わることをご存じでしょうか。月末退職にすると、その月分の社会保険料が給与から天引きされます。月末の前日退職にすると天引きされませんが、翌月から国民健康保険と国民年金に自分で加入する必要が出てきます。

ボーナスの支給日が近い場合は、支給日を過ぎてから退職届を出すのが得策。就業規則にボーナスの支給条件が定められていることが多いので、事前にチェックしておきましょう。

固定費を見直して支出を減らす

退職後の生活に備えて、今から支出を削れるところは削っておくのが安心です。スマホを格安SIMに変える、使っていないサブスクを解約する、保険の見直しをする。こうした小さな積み重ねが、退職後の生活の余裕につながります。

個人的には、退職を考え始めた時点で固定費の見直しに着手するのがベストだと思います。実際にやってみると「こんなに無駄があったのか」と驚くことも多いですよ。

退職後に使える公的制度を知っておこう

失業保険(雇用保険の基本手当)

退職後に受け取れるお金として、まず知っておきたいのが失業保険です。雇用保険に12か月以上加入していれば、自己都合退職でも受給資格があります。

気になるのは「いくらもらえるのか」ですよね。給付額は退職前6か月間の平均賃金の約50〜80%で、年齢や勤続年数によって変動します。たとえば30歳未満で月収25万円の方なら、1日あたり約5,000〜6,000円、月額で約15万〜18万円程度が目安です。

自己都合退職の場合、給付開始まで原則2か月の待機期間があります。ただし、パワハラや長時間労働が理由の退職は「特定受給資格者」に該当する可能性があり、待機期間が7日間に短縮されることも。ハローワークで相談してみてください。

傷病手当金

心身の不調が原因で退職を考えている方は、傷病手当金をぜひ覚えておいてください。健康保険の被保険者が病気やケガで働けなくなった場合、最長1年6か月にわたって給与の約3分の2が支給される制度です。

ここで見落としがちなのが、在職中に申請しておけば退職後も受給を継続できるという点。退職日までに3日間の連続した休み(待期期間)を取得していることが条件になります。退職前に心療内科を受診し、診断書をもらっておくのが重要です。

国民健康保険の減免制度

退職すると会社の健康保険から外れるため、国民健康保険に加入するか、任意継続被保険者になるかを選ぶ必要があります。国民健康保険の保険料は前年の所得で計算されるため、在職中の収入が高いと負担が大きくなりがちです。

ただし、失業や収入の大幅な減少を理由に、保険料の減額や免除を受けられる自治体もあります。退職後はまずお住まいの市区町村の窓口に相談してみましょう。

住居確保給付金

離職後に家賃の支払いが困難になった場合、住居確保給付金を利用できる可能性があります。原則3か月間(最長9か月間)、家賃相当額が自治体から直接大家さんに支払われる仕組みです。

対象は、離職後2年以内で、ハローワークに求職の申し込みをしている方。収入と貯蓄に一定の基準がありますが、「家賃が払えなくなるかも」という不安がある方は、自立相談支援機関に早めに相談してみてください。

国民年金の免除・猶予制度

退職後に国民年金への切り替えが発生しますが、収入がない期間の保険料支払いはかなりの負担ですよね。失業中であれば、保険料の全額免除や一部免除を申請できます。

免除期間中も年金の受給資格期間には算入されるので、「払えないから放置」は絶対に避けましょう。免除申請は年金事務所やお住まいの市区町村役場で手続きできます。

退職にかかるお金を最小限に抑える方法

退職届は自分で書けば費用はゼロ

退職届の用紙は白い便箋でかまいません。市販の退職届用紙を使っても数百円で済みます。ネット上に無料のテンプレートも公開されているので、お金をかけずに準備できるでしょう。

転職エージェントは完全無料で使える

転職活動にお金がかかると思っている方もいるかもしれません。でも、転職エージェントの利用料は無料。費用は採用する企業側が負担する仕組みなので、求職者がお金を払う場面はありません。

履歴書の添削から面接対策、入社日の交渉まで無料でサポートしてもらえます。在職中に登録しておけば、退職後すぐに動き出せるのも大きなメリットです。

退職代行を使う場合の費用感

自分で退職を切り出すのが難しい場合、退職代行サービスを利用する方法もあります。費用の相場は、民間企業タイプで15,000〜27,000円、労働組合タイプで15,000〜30,000円、弁護士タイプで27,500円以上が目安です。

「お金がないのに退職代行に費用をかけるなんて」と感じるかもしれません。でも、つらい環境で1か月長く我慢した場合の心身のダメージと、2〜3万円の出費を天秤にかけてみてください。正直、心が壊れるよりずっと安い投資だと思います。

退職代行の料金体系やタイプ別の費用をもっと詳しく知りたい方は、退職代行の料金相場は?費用の内訳・タイプ別比較・追加料金の有無まとめで比較表つきで解説しています。あわせてチェックしてみてください。

手持ちが少なくても退職代行は使える

「退職代行を使いたいけど、今すぐ払えるお金がない」。そんな方に知っておいてほしいのが、後払いに対応した退職代行サービスの存在です。

後払い対応のサービスなら、退職が確定してから料金を支払えます。つまり、手元にお金がなくてもサービスを利用できるんです。たとえば退職代行 即ヤメは完全後払い制を導入しており、退職日が確定してから1週間以内に支払えばOKという仕組み。

クレジットカード払いに対応しているサービスも多く、翌月払いやリボ払いを活用すれば、実質的に後から支払うことが可能です。後払いの仕組みや対応サービスについて詳しくは退職代行で後払い対応のサービスまとめ|手持ちがなくても利用OKにまとめているので、気になる方は目を通してみてください。

各サービスの料金や口コミを比較したい方は、退職代行サービスおすすめ比較|口コミ・料金・評判で選ぶで一覧から探せます。

注意したいお金のリスクと落とし穴

社会保険の切り替え手続きを忘れない

退職後14日以内に、国民健康保険と国民年金への切り替え手続きが必要です。うっかり忘れると、医療費が全額自己負担になったり、年金の未納期間が発生したりするので要注意。

退職日の翌日から手続きが可能です。会社から届く「資格喪失証明書」を持って、お住まいの市区町村の窓口に行きましょう。

住民税の請求タイミングに備える

住民税は前年の所得に対して課税されるため、退職後も支払いが続きます。在職中は給与から天引きされていた住民税が、退職後は自分で納付する「普通徴収」に切り替わるケースが多いんです。

退職時期によっては、残りの住民税を一括で請求されることもあります。とくに1月〜5月に退職する場合は、5月分までの住民税がまとめて最後の給与から天引きされる可能性があるので、手取り額が予想より少なくなるかもしれません。

クレジットカードやローンの支払いを整理する

退職すると収入が途切れるため、毎月の支払いが滞るリスクがあります。クレジットカードの分割払い、車のローン、奨学金の返済など、固定の支払いを洗い出しておきましょう。

奨学金の返済については、失業中であれば返還猶予の申請が可能です。日本学生支援機構のWebサイトから手続きできるので、延滞する前に早めに申請するのがポイント。

安易なカードローンや消費者金融に頼らない

お金がない焦りから、高金利のカードローンや消費者金融に手を出すのは避けてください。一時的に楽になっても、返済の負担が退職後の生活をさらに苦しくします。

まずは公的制度を最大限活用すること。それでも足りない場合は、社会福祉協議会の「緊急小口資金」(無利子で最大10万円を借りられる制度)なども検討してみてください。

よくある質問

貯金ゼロでも退職できますか?

可能ではありますが、準備なしの退職はおすすめしません。最低でも1か月分の生活費を確保してから動くのが安全です。有給休暇の消化や失業保険の受給開始時期を計算し、収入の空白期間をできるだけ短くする工夫をしましょう。

失業保険はいつからもらえますか?

自己都合退職の場合、ハローワークに離職票を提出してから7日間の待期期間を経て、さらに2か月の給付制限期間があります。つまり、退職から実際にお金を受け取れるまで約2か月半かかるのが一般的。この期間の生活費をどう確保するかが大きなポイントです。

退職後に健康保険はどうなりますか?

国民健康保険に加入するか、会社の健康保険を最大2年間継続する「任意継続被保険者」になるかの2択です。任意継続の場合、保険料は全額自己負担になりますが、扶養家族がいる方は国民健康保険より安くなることもあります。どちらが得か比較してから手続きしてみてください。

在職中に転職先を決めてから辞めるべきですか?

お金の面だけで考えるなら、在職中に転職先を決めておくのが理想です。収入の空白期間がなくなるため、貯金が少なくてもダメージを最小限に抑えられます。ただし、心身の状態が深刻なら、まず退職して回復を優先する判断も間違いではありません。

まとめ

仕事を辞めたいのにお金がない。その不安は、退職を考える多くの方が抱えている悩みです。でもこの記事を読んで、使える制度や準備の仕方がわかれば、見える景色は変わってきたのではないでしょうか。

退職前にやるべきことは、生活費の把握、有給休暇の確認、固定費の見直し。退職後に使える制度としては、失業保険、傷病手当金、住居確保給付金、国民年金の免除制度などがあります。「知っているかどうか」だけで、退職後の生活の安心感はまったく変わるはずです。

自分で退職を切り出すのが難しい方には、後払い対応の退職代行サービスという選択肢もあります。後払いの仕組みや対応サービスの詳細は退職代行で後払い対応のサービスまとめ|手持ちがなくても利用OKを、各社の比較は退職代行サービスおすすめ比較|口コミ・料金・評判で選ぶを参考にしてみてください。

お金がないからといって、つらい環境に縛られ続ける必要はありません。使える制度をフル活用して、自分の心と体を最優先に考えてほしいと思います。

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この記事を書いた人

このサイトの記事を書いているタクヤです。30代で勤めていた会社がいわゆるブラック企業で、長時間労働と上司からの圧力に限界を感じていました。自分で「辞めます」と言える状況ではなく、退職代行サービスを使って退職した経験があります。

当時は情報が少なく、どのサービスを選べばいいのか本当に迷いました。民間型の退職代行に依頼して無事に退職できましたが、「もっと早く正確な情報があれば、あんなに悩まなかったのに」というのが正直な気持ちです。

退職後は別の会社に転職し、今は落ちついた環境で働いています。あのとき一歩踏み出せたから今があると実感しているからこそ、過去の自分と同じように悩んでいる方に向けて、実体験をもとにした情報を発信しています。

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